瓦屋根葺き直し
今までの瓦を一度解体して、下地部分の防水紙や野地板を補修して再度葺く方法です。瓦は耐用年数が長く、再利用することができるので、コストが抑えられる工事です。
「葺き直し」とは別に、新しい屋根材に交換する「葺き替え」という工事があります。
葺き直し工事を行う理由
瓦の耐用年数は長く、50年位の寿命があります。しかし、瓦の下のルーフィング(防水紙)や瓦を固定する漆喰や銅線の寿命は半分以下の20年位です。劣化したルーフィングを放置しておくと雨漏りの原因になるのでメンテナンスが必要です。
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葺き直し工事は、既存の瓦を撤去し下地や漆喰を補修して瓦を元に戻す工事です。慣れ親しんだ屋根瓦を変えることなく、今の工法で屋根の強度を高めることができます。
棟瓦積み直し工事
屋根の面と面が合わさる頂上部分にある瓦です。ここを棟瓦を積んで雨水の浸入を防ぐ役割があります。また、棟瓦を高く積むことで見栄えを良くする役割もあります。
この棟瓦、経年劣化してくると瓦がずれたり崩れたりしてきます。この状態を放置すると瓦が落下したり、雨漏りの原因になったりするので積み直し工事を行います。
積み直し工事を行う理由
地震や雨風の影響で、瓦を固定している漆喰の劣化や銅線がゆるんで、瓦がずれてしまいす。この状態を放置すると瓦が落下したり、雨漏りの原因になったりします。
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定期的に点検を実施して、20年位で積み直し工事を行うのが目安です。その際、屋根全体を葺き直すのか棟瓦の積み直しだけ行うのか、しっかり調査して決める必要があります。
費用
工事名 | 工事内容 | 価格 |
---|---|---|
屋根葺き直し工事 | 屋根瓦解体・下地補修・ルーフィング・漆喰工事・瓦葺き直し | 10,000円/㎡~(税別) |
棟瓦積み直し工事 | 棟解体・下地補修・漆喰工事・瓦積み直し | 12,000円/m~(税別) |
※価格は目安です。詳細な価格は現地調査(無料)を行い見積もりいたします。
工事の流れ
前橋市で施工した日本瓦の葺き直し工事
工事前
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棟瓦が歪んでしまいのし瓦が飛び出しています。 | 漆喰が劣化して剥がれ落ちています。 |
既存の瓦撤去
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今ある瓦を解体します。解体した瓦は再び使用するので、大切に保管します。 | 瓦の下は、瓦を固定するために土を使用する古い土葺き工法でした。 |
土撤去・清掃
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土を全て撤去します。桟木も付け替えるので取り外します。 | きれいに清掃すると野地板が現れました。下地の劣化を点検し、傷みがあれば補修します。 |
ルーフィング貼り・桟木設置
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ルーフィング(防水紙)を敷き詰めます。この作業は軒先の方から順番に行います。 | 新しいルーフィング後、瓦を固定する桟木を設置します。 |
瓦の設置
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保管していた平瓦を桟木に取り付けます。 | 再び使う瓦はヒビなどが無いか確認しながら取り付けます。 |
棟瓦積み直し
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平瓦の設置が終わったらら棟瓦の積み直しに入ります。 | 漆喰には南蛮漆喰を使用します。南蛮漆喰にのし瓦を重ねて行きます。 |
棟瓦積み直し
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瓦用ハンマーで平らになるように固定します。 | 雨水が内部に入らないように外側に向かって少し傾斜を付けます。 |
棟瓦積み直し
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崩れないようにのし瓦同士を針金で結束します。 | 最後に冠瓦を取り付けます。 |
施工後
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完成です。これで強風や地震も安心です。 | 瓦は、メンテナンスを定期的に行えば、長期間使える屋根材です。 |

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